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* 星野画廊【画廊展示のご案内】 *


明治・大正・昭和名作発掘品展

2021年7月1日(木)~7月31日(土)
10:30AM〜6:00PM (日・月曜休廊)

展示概要

会期中、展示作品の入れ替えを致します。

まず画廊展示風景―1の中では、辻愛造「円山夜桜之図」(1930年第5回国展出品作・油彩30号)と、有名な平安神宮の紅枝垂れを描いた黒田重太郎の油彩8号の名作「平安春色」(1930年)の2点を挙げたいと思います。谷崎潤一郎『細雪』の舞台にもなった京都の春を象徴する光景です。加えて京都丹波地方の仙人画家と謳われた有道佐一「陽春」を掲載写真―2の中央にご覧いただけます。時間をかけて点描風のタッチで丹念に塗り込めた12号の「油彩画は、いぶし銀のような深い味わいを醸し出しています。その作品の左に黒田重太郎「洛外祖春」(1931年第18回二科展出品作・油彩25号)を、右に山崎福之助「真如堂の裏」(1913年、第12回関西美術会展出品作・油彩12号)を並べました。黒田の描いた京都椿寺の五色八重散り椿の銘木は、速水御舟も「名樹散椿」(1929年)で描いています。山崎福之助は関西美術院で鹿子木孟郎に師事して将来を嘱望されましたが、惜しくも1916年に27歳で早世しました。現存する作品は極めて少ない画家です。これら3作品については拙著『石を磨く』でも紹介しています。

日本画で描かれた季節の名品として松宮芳年「清水春色」(明治末期頃、軸装)を並べました(画廊展示風景―3)。京都市立美術工芸学校在学中に初期文展に入選を繰り返した俊英の見事な筆さばきを楽しめます。この作品の隣に、近年再評価の動きが急速に広まりコレクターたちの注目を浴びている、不染鉄の晩年近い時期の水墨画(軸装)2点を並べました。大胆な筆さばきで描かれた奈良の風景と富士山水図は、個性の強さで観るものを惹きつけてやみません。他に不染鉄の「青風」(昭和初期頃、軸装共箱)の小品は、中国の文人画のごとくに自らの庵の光景(奈良)を描いた水墨画の名品です。画廊展示風景―4の中央の袖壁面に飾っています。同じスナップ左端の絵は、今井憲一「筍」(1947年作、油彩15号)。シュールな絵作りで知られる今井の描いた筍の瑞々しい感覚は必見です。

他にも秦テルヲの「自画像」や「北白川の花畑」、甲斐荘楠音「裸女」、津田青楓「ダリヤ」、池田治三郎「薔薇」、福井勇「虞美人草」、船川未乾「静物」、真野紀太郎「バラ」などの他に藤田龍児の小品の数々もあります。今後、季節の移ろいと共に展示先品を少しづつ入れ替えて参ります。

展示の模様

左上:辻愛造「円山夜桜之図」、左下:真野紀太郎「薔薇」(油彩)
中央の掛け軸:伊藤柏台「椿花」(1922)
右壁面左から:寺松国太郎「アダムとイヴ」、今井憲一「筍」、黒田重太郎「平安春色」、船川未乾「静物」
上段左から:黒田重太郎「洛外祖春」(1931)、有道佐一「陽春」(1943)、山崎福之助「真如堂の裏」(1913)
下段左から:亀高文子「ばら」、野長瀬晩花「京都風景」、河合新蔵「水郷春霞」(明治末)、吹田草牧「姫路城春色」
左から:松宮芳年「清水春色」(明治末期頃)、不染鉄「冨嶽山水図」、不染鉄「奈良風景」

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