星野画廊【展示のご案内】

星野画廊創業50周年記念特別展―その③

近代洋画の重鎮―日本独自の洋画発展に捧げた人生―
黒田重太郎遺作展

会期:2024年3月23日(土)〜5月4日(土) 10:30AM〜6:00PM
前期:3月23日(土)~4月13日(土)(毎週月曜日と3/31休廊)
後期:4月16日(火)~5月4日(土)(毎週月曜日と4/21休廊)

展示概要

 明治後期、鹿子木孟郎と浅井忠に師事した後、大正期2度にわたる欧州留学後、西欧の新思潮を活かした作品を二科展に発表。数々の執筆により西洋近代絵画の動向を日本に紹介した啓蒙活動。関西美術院教授、京都美術専門学校(現京都市芸大)教授としての活動、大阪における信濃橋洋画研究所などの開設と指導。洋画界の先達としてのこうした黒田の活動は我が国近代洋画の発展を語る上で欠かすことができない。一方で、黒田が独自に目指した日本固有の風土に根付いた油絵の確立とは、どのようなものであったのか。

 浅井忠以来の京都洋画の発展史を発掘してきた星野画廊ではこれまで黒田の隠れた名作の収集に力を注いできた。ようやくその初期から晩年に亘る画廊収集の油絵作品81点を揃えることができるようになった。こうした作品を一望することで、これまで見過ごされてきた黒田芸術の真実美を実感していただきたい。的確な構図とデッサン力、強固なマチエールと豊富な色彩。画廊活動50年の末に今ようやく辿りついた黒田重太郎の真価、日本固有の美の世界を紹介する。

前期・後期で展示作品を入れ替えます

展示の作品(一例)


《菜果静物》
1949(昭和24)年8月
第3回二紀展 30号F

《多福多寿多男子》
1942(昭和17)年7月
第29回二科展 60.3×72.5cm

《洛外初春(於京都椿寺)》
1931年
第18回二科展 25号F

《鏡容池の夏の朝(於洛西龍安寺)》
1964(昭和39)年8月
第18回二紀展 25号P

《頸飾》
1936(昭和11)年
第23回二科展 25号F

《李朝壷の薔薇》
1964(昭和39)年10月
12号P

《罌粟の花》
1949 (昭和24)年
61.0×50.0cm

《不老長春図》
1938(昭和13)年
第12回全関西洋画展 72.5×60.5cm

《八瀬の春》
1931 (昭和6)年
33.3×45.5cm

《平安春色》
1939(昭和14)年4月
45.5×53.0cm

展覧会記念図録

B5判60頁 / 頒価:1,500円(税込)

黒田重太郎の全生涯を俯瞰する、初期から晩年までの
画廊収集作品の全てを全83点収録しています