星野画廊【展示のご案内】

いま愉しむ、昔ものがたり名場面
米僊・方久斗の日本画

会期:2025年7月1日(火)~7月26日(土)
10:30AM~6:00PM 毎月曜日と7/13(日)は休廊

展示概要

近代日本美術の作品では歴史上の人物にまつわる様々な伝説や説話が登場する。源氏や伊勢、今昔物語などがよく取り上げられる。京都生まれの二人の重要な個性派日本画家が得意とした分野でもある。

まず当画廊の忘れられた画家シリーズ35で2014年に取り上げた久保田米僊(1852-1906)。京都府画学校の創立(1880)に尽力。第1回パリ日本美術展覧会(1883)、第1回パリ万国博覧会(1889、金賞受賞)やシカゴ万博(1893)に出品後、徳富蘇峰の『國民新聞』の主筆として活躍した。 『京都日報』を発刊。日清戦争に従軍して出版した『日清戦争画報』(1894) で名を馳せたが、48歳で失明し次第に歴史の闇に覆われてしまった。

忘れられた画家シリーズ㉚で2005年に取り上げた彩管の魔術師・玉村方久斗(1893-1951)。大正末期から昭和初期頃の日本画壇で、雨月物語や平家物語から想を得た破天荒な作品を発表して画壇の異端子と見なされた画家である。2007年に鎌倉近美と京都近美で大規模な回顧展が開催されたが、その後はあまり脚光を浴びることなく、またもや忘れられようとしている。

漫画や劇画風の作品が席巻する現代美術の世界。このような時代だからこそ、今改めて二人の先人画家の画業と作品を再評価したいのである。今回は日本人なら親しみが湧くお話を主題にした作品を選び出している。気軽に楽しんでいただければ幸いである。

展示作品(一部抜粋)


久保田米僊「太公望之図」の部分
1883-85(明治16-18)年頃
新本彩色・軸装

久保田米僊「保昌月下弄笛図」の部分
1883-87(明治16-20)年頃
新本彩色・軸装

久保田米僊「菊慈童図」の部分
1883-85(明治16-18)年頃
絹本彩色・軸装

久保田米僊「本多忠勝勇威之 」の部分
1897(明治30)
絹本彩色・軸装共箱

玉村方久斗「宇津の山路」(伊勢物語より)
1926(大正15)年頃
網本彩色・杣装

玉村方久斗「芥川之図」(伊勢物語より)
1933-42(昭和8-17)年頃
絹本彩色・軸装

玉村方久斗「源氏物語」
大正末~昭和初期頃
絹本彩色・額装

玉村方久斗「赤姫天昇図」(竹取物語より)
1927-8(昭和2-3)年頃
絹本彩色・額装

展覧会DM